2011年07月15日

Sennheiser PC360 フラッグシップ機の実力は?

pc360.jpg我が家は古いアパートですので、特に夜は大音量で音楽を聴くのは近所迷惑ですし家族からも苦情が来ます。
かといって音楽はある程度以上の音量で聴いて陶酔したい私は、ヘッドセットが手放せません。
本当ならオーディオ用のヘッドホンを使うのが良いとはわかっているのですが、スカイプ等のVC時にいちいち差し替えるのも面倒なので私はヘッドセットを使っている訳です。

ヘッドセット自体は安いものなら数百円から買えるのですが、音楽鑑賞に使える物ではありません。
・・・で、何点か試しているうちに行きついたのが、老舗Sennheiser社※がプロゲーマーチームと共同開発したゲーミングヘッドセットでフラッグシップ機にあたるモデル。
※PC360のメーカーは正確にはSennheiser Communicationsという系列会社

Sennheiser(ゼンハイザー)PC360

これくらいのクラスになるとゲーミング用として開発・販売されているものばかりです。まぁ音楽鑑賞用なら素直にヘッドホン買えって事ですね。
私はゲームにも使いたいので当時購入してみました。実際に音を聴いた訳ではなくレビュー等を参考にしただけなので賭けでしたけどね。

Sennheiser社はドイツでオープンエア(開放)型のヘッドホンを世界で初めて開発した会社らしいです。
開放型ヘッドホンはスピーカー部分がむき出しになっており、音に自然な広がりが感じられます。音漏れは結構ありますが自宅で使う分には問題ありません。
密閉型はその構造上、特に夏場に使用していると暑くて蒸れるので私は開放型派なのです。その辺りは個人の用途に合わせれば良いでしょうね。

通常のヘッドセットはコード部分にコントローラーが付いており、ボリュームを変える時やマイクをミュートする時に一瞬探してしまいます。PC360はボリューム調整がイヤーカップ部にあり、マイクは上に跳ね上げると自動ミュートなのでこの辺りは本当に利便性が高いです。
ひとつ謎仕様なんですが、ボリュームを最小にしても無音にはなりません。致命的ではないのですがどうしてこうなったのかが疑問ではありますね。

装着感ですが、オーディオ用ヘッドホンの平均的な感じよりは締付けはきついですが、ゲーミング用ヘッドセットしては緩い方ですね。緩いといってもグラグラ動く事はないです。
長時間利用も眼鏡も全く問題無しです。ヘッドバンドとイヤーパッドにはベロア地が使用され、これが快適な装着感に繋がっていると思います。開放型なので音は近くでハッキリながらも自然にソフトに聴こえます。音の良さは期待しすぎたかもしれません・・・HD598には届かないかな・・・がやはりゼンハイザーの音、つまりファットで暖かい、長時間のリスニングに向いている音ではあります。よくあるドンシャリ系ではないのでそれが好きな方には物足りないかもしれません。

実際にゲームを試してみたのですが、効果音や音楽が頭にズンズン響く訳ではないので疲れません。音楽視聴だとイコライザで高域をほんの少しだけ上げてみると更にいい感じでした。
私が利用しているサウンドカードWAVIO SE-300PCIeはヘッドホンアンプ内蔵なので音量も十分すぎるくらい出るのですが、試しにオンボードのサウンドデバイスへ繋いでみたら少し足りない感じでした。

マイク入力はノイズキャンセリング搭載でクリアに拾います。音量も問題無しでしょう。VCや実況用としては高品質ではないでしょうか。

PC360はゲーミング用途ながら音楽視聴にも十分使えると思いますが、音に関してはこれ以上求めるなら素直にオーディオ用ヘッドホンにしなさいって事ですね(笑)。

メーカー公式 Sennheiser PC360
posted by J at 20:36| Comment(0) | レビュー

2011年07月14日

奏者の心得

楽器だけの事ではないが、やりはじめはよく伸びるのだが成長曲線というものは段々緩やかになる。
一定の所から先は、自分の中だけで大きな事が・・・他者からはその違いが理解しにくい事が・・・壁となって立ちはだかり、それをクリアするのも時には膨大な労力を使う。
そういうものの積み重ねは、やがて深みというものとして表現されると信じているのだが・・・。

よく言われる言葉に「本番では練習の10%しか出せない」というのがある。
100の練習だと本番では10くらいしか出せないので、100を出したければ1000の練習をしましょうとなる。
最近思うのだが、その10%を出来るだけ大きくする事がこれからは必要なのではないか。

時間的な制約、物理的な制約、個人差はあれど色々な諸事情があり、練習は質量ともに無限大に大きくしていける訳ではないからだ。
また練習はあくまでも奏者としての「修練」のひとつにすぎない。
人格形成、経験、人として生きていく中で色々な事が修練であり、奏者としての幅や奥行きに繋がっていくと信じている。

どんなジャンルでもそうだが、プロフェショッナルを突き詰めれば最後は精神状態の話になる。
10%を20%に、30%にしようとすると精神的により高い次元で安定していなければならない。
エゴが出ると必ず失敗する事は経験を通して本当に痛感している。

真っ白の状態で、シタールを演奏するのは自分ではなく、自分はあくまで媒体である。
心と心の外側の世界をある感覚でリンクさせ自分の意識はリスナーとして音楽に期待し、自分の体が演奏している事は意識の外に置く。
聴きたい音楽が間近で聴こえてくる。そういう状態が私の理想である。

心技体・・・わずか3文字のこの言葉には限りなく深い意味が込められているなと改めて思う。
posted by J at 13:04| Comment(3) | コラム

2011年07月11日

TIMEDOMAIN Yoshii9 音志向のひとつの完成形

yoshii9.jpgスピーカーというものは音を聴く媒体の出口として、色々な場所で活躍していますね。
音を出すシステムの流れでは、一番費用に対する効果がわかりやすいパーツではないでしょうか。
私は普段の音楽視聴に加え、ライブコンサートの時自分の楽器の出す音がどうしても音響が必要な時が多いので、人よりは多少色々なスピーカーを体験する機会に恵まれてきていると思います。

そんな中私が今でも一番いい音でやらせて貰えたと思っているのは、2007年夏の奈良町物語館公演です。
当時主催のTさんがTIMEDOMAIN社に掛け合って下さり、宣伝にもなるからと音響システムを協力して頂けました。
そして会場に4基が設置されたのです。恥ずかしながら私はそれまでそのスピーカーの凄さを知らなかったのですが・・・^^;

楽器の出す音そのものは気温と湿度の違いによる影響はあるとはいえある一定の音ですが、耳に聴こえる音はその楽器を鳴らす箱によって違います。つまり木造の部屋とコンクリートの部屋では音は変わりますし、広さによってもリバーヴが変化するので違います。
更にマイクを置いてスピーカーから音を出すとマイクの入力特性並びにアンプやスピーカーそのものが持っている音作りの性格によって、楽器の音そのものが結構変化します。その音に対してミキサー等で心地良い音を作る訳ですね。
ただ普段の練習は生音の中で行なうので、このライブ時の音はある意味感覚がどうしても変わります。慣れればいいのですが・・・弾いた時最終的に聴こえる音が違うというのはどうしようもありません。

奈良町物語館現場で音作りをする時もまず生で演奏し箱の鳴りを確認してました。
その間に音響の方がマイクを置いてセッティングを始めていたのですが、この時に本当に驚きました。
Yoshii9から音が出てきたのですが、スピーカーから音が出ているように全く感じないのです。
逆に言うと自分の演奏している楽器の音量が妙に今日は大きくなってきたな・・・と思ったらYoshii9からの音だったという事です。音も全く触らなくてよかった()のもこの時が初めてでした。
これほど気持ちの良いのはありません。練習時の生音の演奏感覚を損なわず、かつ大音量につつまれながら粒もしっかりはっきりしており陶酔感が半端なかったですね。とにかくやりやすかった。シタールの音もタブラの音も、生音を聴こえの良い音量で、ごく自然な音で楽しめたと思います。
また確かあの時のマイクは音を比較的自然に拾ってくれるSHURE57/58だったのでYoshii9の実力が鮮明に出てたのでしょう。

通常音の聴こえを良くする為に箱(空間)に合わせて特定の周波数を増減したりエフェクトをかけたりするのです。

あれからTIMEDOMAIN社製のスピーカーに関するレビューを色々見てみましたが、やはり自然でクリア、スピーカーから鳴っている感じがしないといった記事が多数でした。
良い音というのは人によって色々な価値観がありますが、生楽器の音がそのまま素直に大音量で聴けるというのは間違いなく良い音だと思います。

重低音を響かせて聴く音楽、Hi-Fiな音質で聴く音楽、ステレオサラウンドで聴く音楽、あえてチープなスピーカーでツボにハマる音で聴く音楽等、スピーカーは色々な楽しみ方がありそれぞれが良い音だと思います。
ただ私もそれをする時言われましたが、生演奏を間近で生音で聴くホームコンサートは最高に贅沢と言われるように、原音を非常に忠実に再現するYoshii9で聴く音楽はその方向性としてひとつの完成されたものではないでしょうか。

オーディオ機器の世界はある意味不毛で、凝りだすとお金がいくらあっても足りません(笑)。
私は個人でYoshii9を購入する余裕は無いのですが(TT)、いつか自宅に導入して音楽を楽しむのが夢です。
予算を削ればTIMEDOMAIN MiniやLight、またFUJITSU TEN社製TDシリーズもあるのですが、やはりどうせなら・・・ですね。ライブにも使えますし。

メーカー公式 TIMEDOMAIN yoshii9

0708052.jpg
当時の会場で設置されていたYoshii9
posted by J at 20:46| Comment(0) | レビュー